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校長室

2025.04.05

令和7年度 入学式 学校長式辞

長かった冬の寒さも和らぎ、ここうめの辺の地にも春の暖かさを感じる本日、近畿大学工学部長 樹野 淳也様、PTA会長 木村 龍幸様をはじめPTA役員、保護者のご臨席をいただき、こうして令和7年度 入学式を挙行することが出来ました。本当に感謝申し上げます。

新入生のみなさん、ただ今、中学校137名、高等学校227名の入学を許可しました。改めて、近畿大学附属広島高等学校・中学校東広島校へのご入学おめでとうございます。在校生、教職員ともに、みなさんの入学を心待ちにしていました。

みなさんがこれから一緒に学ぶ本校の母体である近畿大学は、初代総長の世耕弘一先生が創設された日本屈指の総合大学です。未来志向の「実学教育」と「人格の陶冶」を建学の精神としています。その附属高等学校・中学校となる本校は、平成8年の開校以来、5千人を超える卒業生を送り出してきました。「人に 愛される人、信頼される人、尊敬される人 になろう」を校訓に、生徒、教職員が一体となり、教育活動に取り組んでいます。地元地域からも信頼をいただき「近校」の名で親しまれています。卒業後の進路は母校の近畿大学をはじめ、地元の広島大学や難関国公立大学へも多くの実績を重ねてきました。

さてそんな本校へ入学したみなさんは「将来の夢」を持っていますか。例えば、グローバル社会で活躍したい、また地元産業を活性化して地域に貢献したい、など一人ひとり様々な目標があるのではないでしょうか。まだ決まっていない人は、これからの学校生活の中で色々な経験を積みながら、しっかりと定めていきましょう。

しかし世界情勢をみると、ロシアとウクライナの戦争やイスラエル・パレスチナ問題、地震や津波による災害やエネルギー問題、IT化・経済危機など、世界中で様々な問題が起こっています。国内でも異常気象や気候変動による農作物の不作や沿岸漁業の不漁などの問題は、私たちの生活を直撃しています。このような中、みなさんがそれぞれの夢を実現するには、しっかりと自分を見つめて将来の計画を立て、それに向かって取り組んで行く必要がありますが、少し不安な気持ちになっている人がいるかもしれません。

そこで今日はみんなさんに本校で前向きに頑張ってもらうためにまず、私のモットー“Aim for a Higher Level!”「より高いレベルを目指そう!」を覚えてほしいと思います。本校の中学校から進級したみなさんにはもうおなじみですね。どうしようか悩んだり、何か行き詰ったりした時にはぜひこのAim for a Higher Level!を声に出して言ってください。きっと元気が出ますよ!

またみなさんは今日から本校での中学生、高校生としての新しい生活が始まります。そして新しい友人や先生方との出会いがあるでしょう。この新たな「出会い」をぜひとも大切にしてください。趣味や特技が同じで気が合う友だちや、親身になって相談に乗ってくださる先生方だけでなく、自分の欠点をちゃんと指摘して正してくれる友人や、怠けてしまった自分をしっかり叱ってくれる先生の存在が、きっと今後のみなさんの成長を促し、充実した生活を送るカギになると思います。

ですから居心地のいい環境に甘んじるだけではなく、時には厳しいことにチャレンジしてみることも必要です。フランスのノーベル賞作家、アンドレ・ジッドはこんな名言を残しています。
You cannot discover new oceans unless you have the courage to lose sight of the shore.
「海岸を見失う勇気がなければ、新しい大海を発見することなどできない。」
つまり、新しい価値のあるものを得るためには、勇気を持って安全なところから大きく踏み出す必要がある、ということです。今日、新たに中学校・高等学校という新しい環境に入るみなさんへ、私からのエールとして受け取ってください。

みなさんは一人ひとりが素晴らしい個性とそれぞれ違う才能を持っています。その個性や才能を生かしながら、各自の将来の目標をしっかりと定めて、それに向かって進んでほしいと私は願っています。教育においても新課程が進む中、これまで以上にICTを駆使し、探究活動をはじめSDGsをテーマにした様々な取り組みが必要になってきました。そのためにもぜひ「ナゼだろう?」「もっと知りたい!」といった「知的好奇心」を持ちながら将来の目標を設定し、さらに高いレベルを目指してほしいのです。

改めまして保護者の皆様、本日はご入学、まことにおめでとうございます。本校では、生徒のみなさんがこれからの新たな時代を生き抜く資質や能力そして確かな学力を身に付け「グローバル社会で活躍できる人」に成長してほしいと考えています。このグローバルという言葉には、自分の個性や才能を開花し、地元の広島や日本の素晴らしさをも含めて世界に発信できる人材になってほしい、という願いが込められています。

そのためには学校と家庭が協力しながらお子様の成長を見守り、支援していくことが大切だと思います。これから行事などではお手伝いや、ご協力をお願いすることもあるかもしれませんが、教職員一同、生徒一人ひとりがかけがえのない素晴らしい学校生活を送ることが出来るように取り組んでまいりますので、ご理解とご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。

さあ、新入生のみなさん、みなさんは無限の可能性を秘めています。これから本校の一員として大きく成長してくれることを期待しています。そしてみなさんが新たな学校生活をスムーズにスタートし、誇りを持って失敗を恐れず、夢の実現に向けて邁進していくことを祈念して、歓迎のことばといたします。

投稿者 : devadmin

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