入学案内

近大東広島で学んだことや仕事で役立っていることなど、
卒業生からミライの後輩に向けて語っていただきました。

近大東広島卒業(一貫生)。青山学院大学地球社会共生学部卒業。2020年テレビ新広島入社。現在「ひろしま満点ママ!!」のコーナーや夕方のニュース番組「TSSライク!」で活躍中。地元広島のおすすめスポットはかわいいうさぎとふれあえる「大久野島」。

絶対にアナウンサーになってやる!
という一心でした。

― 近校に進学したきっかけは?

3つ年上の姉が通っていて、家から学校まで自転車で5分とすごく近かったので、両親から「通学も楽だしいいんじゃない」と薦められて。最初は自分の意志というより周りの影響で、という感じでした。

― 近校ではどんな生徒でしたか?

自分から前に行けるタイプではなくて、あまり目立たない生徒。ひっそりと学生生活を送っていました。成績もいま一つで忘れ物もよくしていたので、先生方にはご迷惑をおかけしたと思います。唯一、がんばれていたのが部活動。6年間、陸上部で中距離800mと高校からは棒高跳びにも打ち込みました。

― 近校は、中西さんにとってどんな学校でしたか?

自分のやりたいことに集中できる環境を与えてくれる学校。身だしなみや登下校時の寄り道禁止など校則が厳しくて当時は窮屈に感じることもありましたが、今になって思えば余計な誘惑に心を乱されることなく過ごせるよう護られていたと感じます。

― 自然も豊かで、運動はもちろん勉強にも集中しやすい環境ですね。

ところが私は全然勉強しない生徒で…。アナウンサーを多く輩出している東京の有名私立大学を目指してはいたのですが、なかなか身が入らず…卒業前には浪人生活を覚悟していました。先輩としてお手本にならないですね…。近校は私のような生徒も受け入れてくれる懐の深い学校です!!

― それでも1年後には青山学院大学に進学。努力が実りましたね。

毎日電車で片道1時間かけて予備校に通い、朝から晩まで寝るときも参考書を手放さず、勉強漬けの日々でした。大学時代はアナウンススクールに通って、面接のための練習や「今日の出来事を1分にまとめて」といったフリートークの訓練を毎日のようにしていました。人生で一番がんばったと思えるほど大変で、思い出すのもつらいくらい(笑)。絶対にアナウンサーになってやる!という一心でした。

― アナウンサーになりたいと思ったのはいつ頃?

高校1年生のときです。実は叔父がキー局のアナウンサーでスポーツ実況などをしていて、東京に遊びに行ったときに仕事ぶりを間近で見て、かっこいいなと興味を持ったのがきっかけです。その後の進路指導で、だいたいでいいから今の時点で「どこに進学して、何になりたいか」を考えてみようという機会があり、初めて「アナウンサー」と書きました。今でも鮮明に覚えています。

― 昔から喋るのは得意だった?

全然…。むしろ苦手でコミュニケーション能力も無くて今でも苦労の連続です。高校時代、自分の思っていることがうまく伝えられず、友達もあまりいなくて、もっと色んな人と触れ合っておけばよかったな、と今になって反省しています。これから近校に通う皆さんは、ぜひ!色んな友達をつくってくださいね!!

― 意外な素顔ですね。

大学時代、母校に立ち寄った際、顔を合わせた先生から「自分の思いをちゃんと言えるようになったんだね。在校時は真逆だったのに!」と驚かれたことがあって。アナウンススクールでの苦労が少しは実になったのかなと思いました。

― 仕事にやりがいを感じた瞬間は?

東京オリンピック聖火リレーの中継を担当しました。この日のために準備してきた聖火ランナーの皆さんの、思い思いの感情や伝えたい願いを事前に調べて、トーチキスの瞬間にリポートしました。「人の想いを伝えたい」と思ってアナウンサーになったので、オンエアされた時には胸が熱くなりました。歴史的な瞬間に立ち会えたこともうれしかったです。

― 地元出身のアナウンサーとして、期待も大きいのでは?

TSSの女性アナウンサーでは数十年ぶりの地元採用らしく、運にも恵まれたなと思います。県民の皆さんの想いや大切にしているものを代弁して視聴者の皆さんに伝えることで、その想いを輝かせられるようなアナウンサーになりたいです。

― 「ミライ」の目標は?

アナウンサーを目指した時からスポーツ志望で、いつかは実況がしたいです!女性の実況者はほとんどいないのが現状ですが、「何かが起きている瞬間に、その人の想いを伝える」ということに、ずっと憧れてきたので…。自分が陸上をやっていてケガをしたり結果が出なかったりした時に苦悩した経験も、もしかするとプロスポーツ選手が抱く気持ちを言葉で伝えるときに生かせるかもしれない。それができたら素敵だなと思います。

― 近校での経験が糧になっていますね。

もう一つ、「近ミライ」の個人的な目標で、いつかアナウンサーとして母校に取材に行きたいです!最近ではダンス部が強いと聞いているし、私が打ち込んでいた棒高跳びも県内では数少ない競技校なので、近校生たちの活躍にスポットを当てられるようなリポートをしたいと思っています。できれば、恩師である(陸上部の)竹内先生が現役でいらっしゃるうちに叶えたい!

高校時代、まだアナウンサーという目標が漠然としていた頃、竹内先生の「向いてるんじゃない?」という後押しが、すごく自信になりました。TSSのアナウンサーとして広島に帰ってきてすぐにコロナ禍に突入してしまい挨拶にも行けていないので、早くお会いしたいです!

― ミライの後輩たちへメッセージを!

自分の夢や目標を、まずは自分自身が強く信じること。これから先、すごくつらいことや乗り越えられないくらい苦しいときもあるかもしれません。私も受験で失敗したり就活がなかなかうまくいかなかったりして自分がダメなんじゃないかと落ち込んだこともありました。でも振り返ってみると信じることを諦めなかったから、今に繋がっているなと思います。信じることが、夢へのいちばんの近道です。