2026.07.24
令和8年度 1学期終業式 “Pay Attention to World Affairs!”
梅雨が明けてから大変蒸し暑い日々が続いています。みなさん、体調はいかがですか。今日で令和8年度も三分の一が終りました。1学期を少し振り返ってみましょう。今年度最初の大きな行事は近校祭・体育祭でしたが、今年は本当に天候が不安定で、体育祭当日も雨で延期になり、予備日も前日の雨でグラウンドが使えず、体育館と中庭で縮小開催となってしまいました。それでも中庭での応援合戦は圧巻でした。そして先月のクラスマッチは天候にも恵まれて、中高共に大いに盛り上がりましたね。
部活動でもみんなよく頑張ってくれています。先日壮行会を行った全国大会出場のダンス部をはじめ、表彰伝達でも伝えますが、たくさんの素晴らしい結果を出してインターハイに行く陸上競技部など、運動部も文化部も、そしてKINKO All-Starsのみなさんも本当に素晴らしい!ケガや熱中症にも十分注意しながら、引き続き頑張ってください!
さて、今日は久しぶりに映画の話題を2つ取り上げたいと思います。まず先日、出張の帰りに少し時間が取れたので、劇場で映画を観ようと思い、急遽その時間にちょうど合うという理由だけで観た映画があります。つまり何の予備知識もなく、いきなり観たわけですが、これが凄かった!タイトルは「大統領のケーキ」といい、1990年代に独裁者サダム・フセイン政権下のイラクを舞台にした、実話に基づく最新映画です。
(https://movies.shochiku.co.jp/presidentscake/)
こんな風に言うとみなさんは、『また戦争の話ですか?』とちょっと身構えるかもしれません。8月6日も近づいてきているので、そう思うのも無理はありませんが、この映画が伝えるメッセージはひとことで言えるものではなく、もっと観た人がそれぞれ心の中から感動できる何かだと思います。ただ私自身がこの映画の本質をまだ十分捉え切れていない気がするし、今映画館でも上映中の作品なので、出来るだけ沢山のみなさんに観てもらいたいから多くは語りません。
でもまずはこの映画のポスターを、主人公の少女の純粋な瞳を見てください。私はこの映画をちょうど1週間前に見ましたが、今思い出しても心が揺さぶられ胸が熱くなります。観終わった直後よりも今の方が、感動が心に広がっているかもしれません。実はこの作品は世界各国での評価も高く、カンヌ映画祭をはじめ多くの賞を獲得しています。
あらすじをお話しすると、『イラクの田舎の貧しい家庭で、おばあちゃんと2人暮らしをする少女ラミアが、小学校の宿題で「大統領の誕生日に、ケーキを作ってくる」のくじを引き当ててしまったから、さあタイヘン!(これ実話で、もし宿題を忘れたら退学になり、軍隊に入れられるそうです。)ラミアがクラスメイトのサイードと一緒に、イラク社会の不条理(独裁、戦争、犯罪、腐敗、偏見、差別など)を一身に背負いながら、懸命にイラクの街を、ケーキの材料を求めて駆け巡る!その結末に待っていたのは…。』という内容です。
もうひとつは、「惑星ラブソング」という日本映画です。ちょうど1年ほど前に公開された映画で、先日PTAさんの紹介で制作会社の方から推薦いただいていました。観たことがある人もいるかもしれません。広島を舞台に繰り広げられる、ちょっとシュールでコミカルな作品ですが、紹介してもらった時は「恋愛ドラマ」的な内容かな、と勝手に思っていました。でも実際に観てみると、もっと自由で大きなテーマを持っています。というかSFファンタジーの王道と言える作品です。
(https://wakuseilovesong.com/)
これまでも広島を舞台に映画を製作してこられた国泰寺高校サッカー部出身の、時川英之監督が脚本も担当されています。私たちがいつも目にしている広島の街並みや食べ物、こてこての広島弁と一緒に、過去と未来がシンクロしながら進んでいくストーリーはとても印象的!この映画の作製中に偶然生まれたという幻想的な曲と相まって、観た後もとても後味の良い作品です。現在ネット配信やDVDで観ることが出来ます。
その内容ですが、みなさんがこの広島で普段生活しながら何気なく感じていることを、曽田陵介さん演じる主人公の若者「モッチ」が代弁してくれます。そんなモッチを叱咤激励しながら支えるのは秋田(汐梨さん演じる「アヤカ」。そしてすごく不思議な雰囲気を持つ宇宙人役のアーチスト、チェイス・ジーグラーさんの3人が織りなす時空を超えた物語です。本校の卒業生でもある俳優のさいねい龍二さんが、学校の先生役でシブい演技をされています。また子役が活躍しているところも「大統領のケーキ」と共通していますね。
今日紹介した2つの映画ですが、どちらも観る人の心を揺さぶるという点で共通しています。何より私たちが全く知らない世界や、普段意識していないことを、心の奥から抉り出してくれる作品です。こうした優れた映画を鑑賞することで、みなさんは新しい心の扉を開いて、世界情勢に目を向けたり、地元なのに目をそらしていた大切なことに、改めて注目してみると良いのではないでしょうか。
でもあまり難しいことを考えなくても、優れた芸術作品には、それに触れるだけで自然と伝わるものがあります。(特に「大統領のケーキ」については、映画館での上映が終わらないうちに足を運んで、じっくりと鑑賞してほしいと思い取り上げました。)この作品を作ったイラク人のハサン・ハーディ監督(カンヌ映画祭で新人監督賞を受賞)は、自分の体験を元にこの映画を作ったそうです。イラクの風景がスクリーンに刻まれること自体が非常に珍しく、そのリアルさこだわったと言います。そういう意味でも広島という地方都市を舞台にした「惑星ラブソング」との共通性が感じられます。
さぁ、みなさんはこの夏休み中、部活や試合、合宿、探究・ボランティア活動、高3生は受験勉強でも忙しい日々は続きます。体調やケガに気を付けて、平常心で日ごろの成果をしっかりと発揮してください。そしてぜひとも世界情勢に目を向け、心の幅を広げる助けとなるこれらの映画も体験してください。2学期始業式では、ひと回りもふた回りも心が成長したみなさんを見たいと思います。それでは暑さに負けず健康管理にも気を付けて、また1か月後にお会いしましょう!
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