2020.04.28
令和2年 入学式 学校長式辞
新入生へのことば
ここ、うめの辺の桜の花は例年と同じように見事に咲き誇っています。しかし今年は新型コロナウイルスの影響で、新入生のみなさんをいつもと同じようにお迎えできず、このように放送での行事になってしまい、たいへん残念に思います。そんな中ではありますが、そんな中だからこそ、私はこれから新入生のみなさんへ、心を込めてお話をしたいと思います。保護者の皆様も、お子様とは離れた教室内ではありますが、どうぞお聞きください。
ただ今、中学校128名、高等学校229名の入学を許可しました。今年度は合計すると中高合わせて1,002名の在籍になります。改めて、新入生のみなさん、近畿大学附属広島高等学校・中学校東広島校への入学おめでとうございます。在校生、教職員ともに、みなさんの入学を心待ちにしていました。今日から新たな学校生活が始まりますが、大きな夢と目標、高い志を持ち、その実現に向けて一緒に頑張りましょう。
本校は、平成8年の開校以来、今年で25年目を迎えます。以来4千人を超える卒業生を送り出しています。地域からも信頼をいただき「近校」の名で親しまれてきました。また、進学校として近畿大学をはじめ、地元の広島大学や難関国公立大学への進路実績を重ねているところです。昨年に引き続き “Aim for a Higher Level(さらに高いランクをめざして)” をモットーとして「知的好奇心を育て」「グローバルリーダーとして活躍できる人になる」ように、生徒、教職員が一体となり、教育活動に取り組んでいきます。
本校の母体である近畿大学は、初代総長の世耕弘一先生が95年前に創設された日本有数のスケールを誇る総合大学です。未来志向の「実学教育」と「人格の陶冶」を建学の理念としており、本校も「人に愛される人、信頼される人、尊敬される人 になろう」という教育の精神を受け継ぎ、校訓としています(みなさんの教室にも掲示されていますね)。
その世耕弘一先生が作詞をされた近畿大学の校歌(後で聴いてもらいます)の2番の歌詞に、「理想の光、相追いて」というフレーズがあります。「理想の光」つまりみなさんが目標とするものを、「相追う」、一緒に目指していこう、という意味です。また東広島校の校歌の中にも3番にも「あたらしき文化をひらく 師と友と手をたずさえて」という歌詞があり、生徒のみなさんと先生方が共に新しい文化を作り上げていこう、という意気込みが感じられます。
普段の入学式では、時間の関係もあり校歌は1番だけしか聴かないのですが、今日は特別に2曲とも3番まで聴きます。今年、このような放送形式になったからこそできる、新入生のみなさんへのお祝いとしたいのです。一貫生のみなさんも3番まで聴くことはめったになかったでしょう。私は、とても元気の出る近畿大学の校歌も大好きですが、東広島校の校歌は世界一美しい校歌だと思っています。これは、アニメ聖(セイ)闘士(ント)星(せい)矢(や)の主題歌でも知られる広島県出身の作曲家、故横山菁児先生に作っていただいた、渾身の一曲です。
今、コロナウイルス騒動で世界中が大変なこの状況を乗り切るためにも、しっかりとした目標を立て、それに向かって一緒に頑張っていこう、という入学にあたってのみなさんへのエールとして、この2曲の校歌を聴いてください。
また、みなさんは一人ひとりが違った素晴らしい才能を持っています。その個性を生かしつつ本校で共に生活しながら、それぞれの将来の目標に向かって進んでほしいと思います。そのためにもぜひ「不思議だなあ」「ナゼだろう」「もっと知りたい」といった知的好奇心をこれからずっと持ち続けてください。そのtoolとして、今年の新入生のみなさんには全員にChromebookを持っていただきます。加速するICTの時代に対応し、新しい未来の社会で活躍できるように取り組んでいきましょう。
保護者の皆様、本日はお子様のご入学、まことにおめでとうございます。本校では、生徒のみなさんがこれからの厳しい時代を生き抜くための資質や能力、高い学力を身に付け、将来「グローバル社会に出て活躍できる」ように育てていきたいと考えています。そのためには学校と家庭が一体となり、お子様の成長を見守り、支援していくことが大切です。コロナウイルス関係で今後も行事の変更などがあるかもしれませんが、ご理解とご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。
さあ、新入生のみなさん、みなさんは無限の可能性を秘めています。これから本校の一員としてみなさんが大きく成長してくれることを期待しています。新たな学校生活がスムーズにスタートし、みなさんが誇りを持って夢の実現に向けて邁進していくことを祈念して、私からのことばといたします。
Congratulations
on your entering our school.
Welcome
to KINDAI Higashi Hiroshima!
令和2年4月7日
近畿大学附属広島高等学校・中学校東広島校
校長 橋本晃一