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校長室

2025.01.07

令和6年度 3学期 始業式 “Counterwork~自分の弱点を知り、その裏をかこう!”


明けましておめでとうございます。令和7年(2025年)を迎えるにあたり、新年のご挨拶をいたします。3週間あった冬休みが終わり、今日から3学期が始まります。生徒のみなさんの年末、年始はいかがでしたか。

ちょうど1年前の始業式で私はみなさんに、初詣で引いたおみくじに書かれてあった古今和歌集からの一節についてお話ししました。覚えていますか?
「昨日といい今日とくらして あすか川流れてはやき 月日なりけり」
「月日の流れは大変早いが、物事は急にうまくいくものではない。強い意志を以て頑張れば、望みは達成できる。志を変える勿れ」という内容でしたね。「志を変える勿れ」、昨年まだ本校にいなかった1年生のみなさんにも知ってほしいと思い、再度お話をしました。

さてその「志」、今年の目標を、みなさんはもう立てましたか?昨年12月に本校で実施したグローバル・スタディーズ・プログラム(GSP)に参加した人たちは、最終日のプレゼンで自分の「志=Aim」についてしっかりと英語でスピーチすることが出来ましたね。素晴らしかったと思います。

今回のGSPは例年と比べても大変活気があり、もう2日目からみんなが積極的に手を上げて自分の意見を述べている様子を見て感動しました。特に中学生の元気が良かったです。世界各地から来てくれた留学生のみなさんも大変フレンドリーで、中でもアメリカ人のファシリテーター(先生役)のシンシアさんのパワーあふれる指導は素晴らしく、参加した全員が彼女からたくさんの勇気や元気を貰うことが出来ました。

そのシンシアさんが、ある日こう尋ねていました。“Are you a positive thinker or a negative thinker?”「あなたは物事を前向きに考えるか、否定的・消極的に捉えるか?」という質問です。そして自分(シンシアさん)はどちらだと思うか?という投げかけをしていました。私は当然、いつも元気いっぱいのシンシアはポジティブに決まってる、と考えたのですが、彼女は自分はNegative Thinkerだというのです。

でも、と彼女は続けました「私は後ろ向きに考えがちだからこそ、意識してポジティブに行動していこうと思っているの」と。なるほど!!これこそ「自分を知る」ことの意義です。自分がどういう人かちゃんと分かっていれば、そして改善すべき点があるならば、意識をしてそれを直すよう努力出来ます。分からなければ出来ません。シンシアさんは自分が後ろ向きな考えをしがちだと分かっているので、努めて明るく積極的に言動しているのです。その結果、自分の壁を乗り越えて、みんなにも元気を与えてくれました。

思えば私も今みなさんの前でこんなにおしゃべりしていますが、中学・高校生のときは本当にシャイで、人前で話すなんて絶対に嫌だったのです。でも将来の志望として教員にはあこがれていました。自分は話をするのが苦手だと分かっていたからこそ悩みました。

しかし実際に教職課程を履修して、教育実習に行き教壇に立った時は、恥ずかしがって小さい声では生徒のみなさんには伝わりません。勇気を奮い起こして頑張った記憶があります。自分がシャイだと分かっているからこそ、大きな声で、分かりやすく話そうとしました。

みなさんはどうでしょうか?自分にこういう欠点や弱点がある、と認めるのはたやすいことではありません。でも客観的に自分を見つめ、良いところも弱いところも知った上で、勇気を持って次の一歩を踏み出し、乗り越えていってほしいと思うのです。

その第一歩は、自分の弱点の裏をかく作戦Counterwork(対抗行動)です。GSPのシンシアさんのようにネガティブだからこそ積極的に行動したり、私の様に話が苦手だからこそ努めて明るく話して自分を変えていくCounterwork。ぜひみなさんも試してみてください。

今日は、自分を客観的に見ることの大切さと、弱い自分を克服するためのCounterwork(対抗行動)、「裏をかく行動」についてお話ししました。

冬休みの間も共通テストに向けて、休む間もなく勉強に励んできた高3生のみなさんも、直前の今が精神的にも一番しんどくて辛い時期でなので、自分に負けそうになるかもしれません。でもそういう時こそCounterworkです。ぜひ平常心で本番の試験に臨んでください。在校生や先生方も、みんなで応援していますよ!

さあ、3学期は中学から高校2年生のみなさんにとっても、年度のまとめ、集大成の学期になります。また1月は本校としてもみなさんの後輩を迎えるための入学試験があります。この入試の際の自宅学習日をぜひ有効に活用してください。インフルやコロナに負けないように予防や対策を怠らず、後悔の残らないように次への学年へ繋げていきましょう。

投稿者 : devadmin

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