2025.03.18
令和6年度3学期 終業式 学校長講話 「出会い:Encounter」
今日で令和6年度を終業します。今年度はコロナの影響もなく、近校祭や修学旅行、芸術鑑賞といった行事も盛大に実施出来ましたし、今日も久しぶりに全校生徒のみなさんと対面でお話しできることを本当に嬉しく思っています。また今年度もクラブ活動や研究発表などでも、多くの素晴らしいの成果を上げてくれました。中学ダンス部はアメリカ大会に出場しますし、文化部も運動部もそれぞれ本当によく頑張ってくれました。また探究活動にも本当に積極的に参加してくれましたね。
普段からの学習や探究活動の成果は、先日卒業した高校3年生の先輩たちも実証してくれています。母校の近畿大学には約80名が進学の予定です。国公立大学は、推薦入試で愛媛大学の医学部医学科、大阪大学の1名を含めて18名、前期試験では東京大学1名、大阪大学3名、北海道大学2名や地元の広島大学の18名を含め55名が合格、合計は防衛大学校の2名を含め現在75名です。今月20日以降に後期試験の発表があるので、国公立大学の合格者は広大を含めて更に増えると思います。後輩の皆さんも先輩方に負けないように、日頃から色々なことに興味を持ち頑張っていきましょう。
さて今日は年度の終わりにあたり例年私がみなさんにお願いしていることですが、この1年間で自分がどのように成長したかを、振り返ってほしいと思っています。そこでまず私が今年度、みなさんに式典や全校朝礼などでお話しした内容を振り返り、簡単に年度のまとめをしていきます。
まず1学期の始業式では、Singular Pointのお話をしました。「一人ひとりの特異点をチャンスに変えていこう」という内容です。 5月は、近校祭(体育祭)の振り返りとEnjoy Bluesと題して映画Blues Brothersを取り上げ、Bluesを楽しむように5月病を克服しようと呼びかけました。
6月は、教育実習の先生方が来られていたのでPractice Teachingというテーマで、私自身の体験を踏まえみなさんに「目標が将来を変える」というエールを送りました。 8月になり、2学期の始業式では、Global Standpointというタイトルで「世界的視野に立って考えることの大切さ」を一緒に考えました。 10月は、「奏~近校の音色」と題して盛大に実施された近校祭(文化祭)の振り返りと、目的意識を持ってほしいという願いからA Sense of Purposeについて話しました。
11月は、近畿大学の創立記念日に因んで近大の歴史をお話ししながら、歴史が教えてくれる大切なもの「History Tells Us」を伝えしました。
12月の2学期終業式では、私の教え子(卒業生)の息子くんの進路の悩みのエピソードから、仕事の本質について「Rewarding or Satisfied:報酬?やりがい?」と題して考えました。 年が明けて3学期、1月の始業式では、自分の弱点を知りそしてその裏をかこう、というテーマ「Counterwork」についてお話ししました。
そして今日、今年度の終わりにあたってのテーマは「出会い:Encounter」です。普通3学期の終業式では「お別れ」についての話題が多いと思うのですが、私はみなさんにその逆の「出会い」についてお話したいと思います。今年度も様々な出会いがありましたね。例えば私は芸術鑑賞会で、初めて日本古来の伝統音楽「雅楽」を東儀秀樹さんの素晴らしい演奏で体験することが出来ました。
そして先ほど感謝状をお渡しした校外指導員の大田さんへ、再度お礼を申し上げたいと思います。本校が創設してまだ間もない頃から25年以上の長きにわたり、西高屋駅で本校生徒の交通指導、安全・安心にご尽力を頂いた大田さん、有難うございました。そしてお疲れさまでした!本校は大田さんとの出会いがなければ、今日のような明るく平和で楽しい学校になっていなかったかもしれません。本当に感謝の念に堪えません。
さて今、本校と大田さんとの出会いに感謝しましたが、この場合の出会いは、本当に良い意味での出会いなので英語でMeetingを使っても何ら問題ありません。でも今日のテーマはEncounterです。実はEncounterには出会う、出会い、という意味の中でも「敵に出会う」とか「危険な目に合う」などネガティブな意味もあり、更にはスポーツでの「対戦」、戦争での「交戦」や「宇宙人との遭遇」「初体験」といったニュアンスまで含まれているのです。
そこで今日、年度が終り、4月から新しい学年へ進級していくみなさんに伝えたい「Encounter」についてお話します。新学期では、新しいクラスや友人や先輩後輩、学習内容、クラブ活動などでのポジティブな出会いと共に、もしかしたらライバルとの出会いや困難やしんどいこととの遭遇もあるかもしれません。でもそんな「出会い」の全てが、みなさんをきっと成長させてくれる経験になると私は信じています。
ですから、みなさんはそうした新しい「出会い」の全てをポジティブな方向に進めていき、振り返ってみた時に、今回の大田さんとの出会いの様に、自分のプラスになったと感謝できるような「出会い」にしてほしいと願っています。そのために、これからの春休みはそんなGood Encounterへの準備期間としてほしいのです。
では、どうすれば春休みを「いい出会い」に向けての準備期間に出来るでしょうか。私はこの春休みにはぜひ、みなさんが普段忙しくてなかなか取り組めないような趣味や特技、大好きなことを存分に行い、4月から様々な出会いに遭遇した時に、それをしっかりと受け止めることが出来るように、心身共に充電する期間にしてもらいたいのです。将来の夢を考えたり、それを家族や友人と話し合ったり、実際に大学や職場を見学しに行ってみるのもいいと思います。そしてそこで得た経験を、4月からさらに具体化させていきましょう!
今日は、1年の振り返りと「出会い:Encounter」についてお話ししました。それではまた4月の始業式に、成長したみなさんとお会いするのを楽しみにしています。この春休みの間、元気で充実した生活を送ってください。