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校長室

2025.06.02

令和7年度6月全校朝礼 学校長講話 “Internship ~ 現場体験”

おはようございます。6月に入りましたが、まだそれほど雨は降らず日中の日差しは夏を思わせる暑さです。でも朝晩は少し肌寒かったりして体調管理の難しい時期でもあります。無理をせず前向きに過ごしましょう。

さて先月には中間試験も終わり、行事としては明後日に高校、金曜日には中学のクラスマッチがあります。部活も頑張っている人が多いと思いますが、月末には期末試験も控えているので、学習にも計画的に落ち着いて取り組んでください。

一方では今、公立中学校に在籍している他校の中学3年生は、高校受験を考え始める時期です。私も先々週から広報部の先生と地元の公立中学校を回って高校への進路説明会を行っています。先日は西条中学校に行きました。今週は八本松中学校や磯松中学校を訪問し来週の高屋、松賀、向陽中学校…と続いていきます。

そんな公立中学校から本校に入学した高校1年のみなさんは、去年のこの時期に色々な学校の説明会を聴いて自分の進路を決めたことを覚えていると思います。本校の中3生も負けてはいられませんね。しっかりと将来について考えていきましょう!

高校生は大学入試ですね。こちらは更に厳しい自分との戦いになります。もう高3生は待ったなしですが、高2までのみなさんも余裕のある今から将来のことについて考え、目標を設定し、準備をしていかねばなりません。

ではどんな準備が必要でしょうか。もちろん日々の学習にしっかりと取り組むことは言うまでもありませんが、一例として「インターンシップ」という考え方があります。これはお医者さんの研修期間や就職をする場合の職場体験を指す言葉ですが、最近は大学入試でも取り入れられている手法です。

自分の行きたい大学や学部で先生方から実際に講義を受けることが条件で受験が認められたり、実際に働いている人たちと同じような活動やボランティアに従事することで得た経験を生かして入試に臨む、といった内容です。今みなさんが取り組んでいる探究を発展させたような活動ですね。オープンキャンパスや見学会などで体験する事も出来ますので、ぜひ興味を持って試してほしいと思います。

さて今回はそんなインターンシップに取り組んでいるゲストをお迎えしています。高校3年3組の倉本莉奈さんです。倉本さんは「令和7年度 全国高等学校総合体育大会 第 14 回 広島県高校生 活動推進委員」として高校1年生の時から、今年広島県でも開催されるインターハイの広報活動を行っています。倉本さん、よろしくお願いします。

では倉本さんから自己紹介とインターハイの推進委員について紹介してもらいましょう。

倉本さん:「広島県高校生活動推進委員会広報チーム企画班の倉本莉奈です。広島県高校生活動推進委員会とは、今年広島県を中心とする中国地方で行われるインターハイを盛り上げるために式典チームと広報チームに別れて、総合開会式のプロデュースや広報活動を行っている県内の高校生たちのことです。私の所属する広報チーム企画班では主に、コラボ企画の依頼やインターハイを知ってもらうためのPRブースで行うゲームのアイディア出しを行っています。」

まず倉本さんがこの推進委員に応募しようと思ったきっかけを教えてください。

倉本さん:「高校生になったし何か新しく始めたいな、とぼんやりと思っていたときに、当時の担任の先生が『高校生活、部活を頑張るも良し。勉強を頑張るも良し。どちらにも振り切れない人は課外活動や他で頑張るも良し。思い立ったら早く行動しましょう。』とHRでおっしゃったのを聞いて、何か始めるなら今しかない!と思って廊下に掲示されていたチラシを見て応募しました。」

素晴らしい!でも実は裏の理由もあるんですよね。

倉本さん:「はい本当は、何種類か掲示されていたボランティア募集のチラシのなかで、この活動の募集だけ唯一、『市内で行われる第1回目の会議の交通費が支給されて、お弁当も貰える』とチラシに書いてあったので、無料で市内まで行けてお昼も食べれるとかラッキー!と思い、インターハイはもちろんスポーツもよく知らないのに不純な動機で応募しました。」

なるほど、楽しみながら実益も兼ねて、という訳ですね! 委員になってから、企画班としてこれまでの2年間どのような活動をしてきたのでしょうか?

倉本さん:「定期的に開かれる推進委員の集まりに参加したり、班別でオンラインミーティングをしたり、インターハイのPRのために県内の様々なイベントに参加してグッズを配布したり、ラジオに出演したり、コラボの依頼のために企画書を送ったりするなど、様々な活動をしてきました。」

大活躍ですね!委員のみんなさんで作った名刺もとても可愛いです!大会期間中の役割なども教えてください。

倉本さん:「試合会場で選手や来場者の方にグッズを渡すなどのおもてなし活動を行う予定です。」

活動中に苦労したことはありましたか?

倉本さん:「活動中に苦労したことなんて沢山ありすぎて語りきれません!!ww
なので、1番しんどかったことをお話します。私は企画班でリーダーをやっていて、他の班のリーダーは班をうまく引っ張っているのに、自分はそれができていないという状況で、『自分がもっと上手く班を盛り上げなきゃ、自分の班のことだから自分で解決しなきゃ』という独りよがりな考え方のせいで、自分が追い詰められていると気付いたときが1番しんどかったです。『今までのやり方じゃ誰のためにもならない、もっと意識的に周りの人を頼っていかないといけない』ということを受け入れて、自分をアップデートしていくことにとても苦労しました。」

では逆に、活動を通して成長できたと思うことはありましたか?

倉本さん:「これもいっぱいありすぎて、長くなってしまうので少しだけお話します。
例えば、インターハイのPRのためにイベントに参加した際には見ず知らずの人にチラシを配ったり、声掛けをしたりすることがあります。その時に物怖じせずにアタックしにいくメンタルと声掛けのテクニックを習得しました。これは日常生活でもかなり役に立っているなと感じています。」

では最後に本校の中高生へのメッセージをお願いします!

倉本さん:「課外活動にかかわらず、何かを始めてみるのに立派な理由なんて必要ないなと私はこの活動を通して実感しました。気になったときがチャンス。どんな経験も無駄にはならないので、考えすぎずにまずは行動してみてほしいなと思います。」

倉本さん、有難うございました。インターハイ本番まで頑張ってください!(拍手を!)

また、本校では先週から10名の教育実習の先生方が来られています。まさに教員としてのインターンシップですね!こうして「先生になりたい」という思いを胸に教育実習に来てくれた卒業生の姿を見ると、本当に嬉しくなってきます。生徒の皆さんも本校の先輩でもあり、頑張っている実習生の先生方をぜひ応援してください。
それでは教育実習の先生方を代表して、理科の手島先生からご挨拶をいただきます。

手島先生:「皆さんおはようございます。教育実習生として、5月26日より3週間、皆さんと一緒に勉強させていただいている手島宥人と申します。近校を2022年3月に卒業した24期生です。受験を控えた高3生が行き交う廊下を歩くと、当時の緊張がよみがえり『大変だったな』と懐かしく思います。
こうして母校に帰ってきて、最初に『高校生のころの自分はどうだっただろうか』ということを考えました。かつての私は“緊張しい”で、人前にたつだけで膝ががくがく震えるほどでした。実習生として今こうして教壇に立っていることは、当時の私には考えられないことでした。大学での経験が生きているのでしょうか。


私は普段、東京の大学に通っています。山に囲まれて生活してきた私にとって東京での生活は大きな変化でした。『大都会という慣れない環境』『大学の難度の高い授業』『サークルなどコミュニティでの活動』など、そうしたものに必死に取り組んできました。結果、人前に立つことを厭わない自分へと成長できました。大学受験を経て『東京に出る』という選択をしたからこそ、今の自分があるのだろうと思います。
先ほど校長先生より、インターンのお話がありました。インターンもまた、新しい環境に身を置き成長を促す機会だと考えます。生徒の皆さんには自分の成長にとって『よりよい環境』を求める向上心を忘れず、日々を過ごしてほしいと思います。
最後になりますが、残り2週間、近校にお世話になります。まだまだ未熟者ですので、ご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、実習生一同、謙虚な姿勢で取り組みます。先生方は、変わらぬ厳しくも温かいご指導をどうぞよろしくお願いいたします。」

手島先生、有難うございました。自分の殻を破って大都会に出て、そこでしか出来ない体験を経たからこそ今の自分がある!というお話、感動しました。(みなさん、拍手を!)

今日はインターンシップについてのお話しと、倉本さんからインターハイ高校生活動推進委員についてお話、そして教育実習生の手島先生からのご挨拶を聞きました。さあ、これからの梅雨の蒸し暑さを乗り越えると、その先には夏休みが待っています。みなさんはどんな計画を立てて充実した期間にしますか?楽しみですね。しっかり目標を立てて、6月のジメジメを乗り切っていきましょう!

投稿者 : devadmin

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