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校長室

2021.03.13

令和2年度中学校(義務教育)修了式 学校長式辞

贈ることば 
 
中学校第二十期生百三十名のみなさん、おめでとうございます。今年度の義務教育修了証書の授与式は、新型コロナウイルス感染症対策ということから規模を縮小して、みなさんと保護者の方だけでの授与式となってしまいました。思い返すと昨年はどなたにも来ていただけず、みなさんの先輩(十九期生)には私から証書を渡すことしかできませんでした。それを考えれば、こうして保護者の方のご臨席を賜り、授与式自体が行えることを幸せに思わなければならないかもしれません。今日みなさんが中学校課程を修了し高校へと進学するにあたり、二年分の心を込めて贈ることば述べたいと思います。

改めて、中学校課程・義務教育を修了された第二十期生のみなさん、おめでとうございます。みなさんには先ほど一人ずつ中学校の卒業証書を授与いたしました。この卒業証書にはみなさんが友だちや先生方、そして保護者の方々と過ごした近中での三年間の思い出がいっぱい詰まっています。校庭で咲いている近畿大学の校花でもある梅の花も、赤や白の花びらでみなさんの進学を祝ってくれているかのようです。

さて本校で昨年度から掲げているAim for a Higher Level!「より高いランクをめざそう!」というモットーですが、どうでしょう。みなさんは三年前の自分より、さらに高いランクを目指し達成することが出来ましたか。みなさんは義務教育が終わるのを機に、いよいよ社会人としての自覚を持たなければなりません。高校課程に進学するみなさんには実感しにくいかもしれませんが、四月からは立派な社会人なのです。この「社会人」という言葉の意味をよく考えてください。それは大きな責任を負うということです。自分の言動一つひとつにしっかりと自覚と責任を持つようにしましょう。

近畿大学の創設者である世耕弘一先生は、若い時に大変苦労をして勉学に励まれました。そして「学問が運命を開いてくれた」と話されています。これからみなさんが進学する高校では、今まで以上に責任を持って自主的に勉強に取り組んで行かねばなりません。世耕弘一先生のように努力を積み重ね、真の高い学力を身に付け、それを発信していくことで、自らの運命を切り開いていってほしいと思います。

そこで私は今日みなさんへ、このことばを贈ります。
Never say never, because limits like fears, are often just an illusion.
「出来ない、なんて言うな。限界は恐怖と同じで、たいてい思い込みでしかないのだから。」
これはアメリカの元バスケットボール・プレーヤーで「バスケの神様」といわれたマイケル・ジョーダン(Michael Jordan)選手の名言です。

私たちはこの一年間コロナウイルスの影響で、学校に登校できない日々や、行事が中止になったり、延期や縮小されたりと今までとは違った生活を強いられました。しかし私はコロナ禍のこんな時だからこそ弱音を吐かずに前を向いて進みたいと思うのです。

ジョーダン選手は“Never”(できない)と思う心は「限界」を生み出し、それは「恐怖」と同じだと言っています。でもその「恐怖」は「思い込み」でしかない、実はみんなやれば「出来る」んだよ、とエールを送ってくれています。

みなさんには一人ひとり異なった輝く個性と素晴らしい才能があります。それらを育み生かしていくためにも、ぜひ前向きに物事を考えて、常に挑戦する気持ちを忘れないでほしいと思います。

終わりになりますが、本日ご臨席いただいた保護者の皆様に、お祝いとお礼を申し上げます。この一年はコロナ禍で何かとご心配やご苦労も多かったのではないかと思いますが、本校の教育にご理解とお力添えを賜りましたことを、本当に感謝いたします。高校へ進学したこの後も、引き続きご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

さあ、今日はみなさんの新しいステージへのランクアップの日です。校訓にある「人に愛される人、信頼される人、尊敬される人」になるように、みなさんそれぞれが自分の個性を生かし、自信と誇りを持ちながら、高校生になっても“Never”と言わずに、自分なりの努力を続けてくれることを期待しています。

Aim for a Higher Level !
令和三年三月十三日
 
近畿大学附属広島中学校東広島校
校 長   橋本 晃一

投稿者 : devadmin

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